資産運用するにあたり、自分の資産について把握することはとても大切です。
家計の固定費を見直す場合、無駄な保険なんかは真っ先に見直す対象に挙げられるでしょう。
今回は僕自身の個人年金について改めて見直してみることにしました。今加入している個人年金において、メリットとデメリットを調べ、積み立てを続けていくべきかどうか考えてみました。
目次
35年積み立ての個人年金に加入しています
個人年金の積み立ては僕が独身時代に始めたもので、契約期間は60歳までの35年です。契約のきっかけは年金問題による漠然とした将来の年金への不安でした。あとは自分が二十歳を超えてからの2年間は未納のままであったことですかね。未納期間がある僕は受け取り金額が大きく減少してしまうんじゃないかという不安もありました。
この時は利回りなどはあまり意識しておらず、年金の支給年齢が引き上げられるだろうから老後に備えていた方がいいですよいうことと、年末調整で税金が返ってきてお得ですよというくらいの説明を営業の若い女性から受けて始めたように思います。
契約しているプランの内容はこんな感じ。
保険会社:S友生命
商品名:楽しみ◯番
積立額:毎月1万円
受け取り:60歳での一時金、または10年間での年金受け取り
確定年金タイプ
総払込額:420万円
受取金額:
(一時金)約479万円
(年金受取)総額 約510万円
返戻率:
(一時金受け取りの場合) 114%
(年金として受け取りの場合) 121%
iDeCoやつみたてNISAのような投信に関心を持った今、改めて見てみると、この35年の積み立てってのはなかなかの期間だなぁと感じるようになりました。
なので、この商品についてそのリターンを知りたくなったという所があります。
返戻率について
僕のプランで35年後の一時金受け取りで114%です。35年後から年金として10年かけて受け取った場合は121%になります。
ネットで最近の個人年金の返礼率を調べてみると、ほとんどが110%を下回っているんですね。その理由は2017年に予定利率が下げられたことにより、貯蓄性のある保険商品の保険料が上げされたようです。
そんな今販売されている他の商品と比べると、僕のプランはそれほど悪くないのかなという気がしました。
自分のプランの利回りを試算してみることに
自分の保険内容がどれほどのものなのか、目安を知るために、先ずは楽天証券のサイトで一般的な積み立て金額のシュミレーションをしてみることに。
目安として、月1万(年12万円)、年3%のリターン率で投信を35年間積み立てた場合を計算してみることに…その結果、約742万円でした。
うーん。。結構差があるなぁ…
一時金受け取りとその差なんと約263万円。
年金の受け取りでも約230万円の差がありました。
まぁ…個人年金には節税効果もあるし、投信は手数料とかもあるし…
とか言いながらそれらを含めてもう一度計算。
僕の個人年金は旧制度のものなので、控除額は所得税から5万円、住民税から35,000円。
僕の年収から所得税の税率は10%。つまり控除される金額は5,000円。
住民税の税率は一律10%なので3,500円。
つまり年末調整で戻ってくる金額は8,500円/年
35年なので8,500円×35年=297,500円 ≒ 30万円
これを上乗せしたら一時金で受け取りは、実質約509万円。
いやいや…742万円に全然届かないっス…
これに加えて、投信で保有した場合の管理手数料がかかるので、これを742万円から差し引いてもさすがにこの差は埋めれません。
商品の利回りはどれくらいなの?
今度は逆にこの商品の利回りが気になりました。月1万円の積み立て35年で、約59万円のリターンあり。
これも楽天証券のサイトを使って計算すると…約0.75%/年
35年で節税出来る総額の約30万円を利益として足して計算してみると、
年あたりのリターン率 約1.07%/年
なるほど。あとはこの数字をどう見るかということですね。
これだけの長期で積立をするならもう少し利回りが良くあってほしいと思うのが正直なところです。
なので、35年という期間お金を縛る割には利回りは低いかなと感じました。まぁ定期預金に比べたらマシかなって位の感じです。
これくらいの利回りならインデックス投資で、リスクが低いポートフォリオを組んでも超えられることも多いようです。
個人年金のメリット、デメリット
個人年金のメリットとデメリットは以下のとおり。
(メリット)
- 途中解約しなければ元本割れリスクがほとんどない
- 保険料控除が受けられる。
- 返戻率に基づいて積立金額が増える。
- 受け取り金額が確定しているので、老後の資金計画が立てやすい。
(デメリット)
- 途中解約で元本割れする
- インフレリスクあり
- 他の投資商品より利回りが低い。
結論。解約するか継続するか?
今回の結果を受けて、僕はひとまず継続していこうかなと思いました。
理由は、
- iDeCoでの運用に加えても今のところ月1万円を払っていくことは出来そう。
- 今の時点では解約すると元本割れとなる。
- 毎年の保険料控除を考えると、年間払い込み額12万円に対して、単利で年7.6%を受けていることになる。
- 資産におけるリスクの分散ということで、低リスク資産として個人年金を保有するのもアリではないかと思う。
- 老後の資金計画を考える上で、受け取り金額が確定している資産があることは計画が立てやすくなる。
要するに、まだ少し余裕があるなら節税にもなるし持っててもいいかなって感じですかね。
まとめ
- 個人年金は資産をかなりの長期間縛る割にあまり利回りは期待出来ないということ。利回り重視で、もう少しリスクを取っても良いという考えなら他の運用に変えた方が良いと思います。
- 商品自体の利回りは低いがその分保険料控除が受けられる。この金額も踏まえて、総合的な利回りを計算し、低リスク商品の1つとして自分が納得することが出来れば良いと思う。少なくとも定期預金よりはマシなので。
個人年金は、元本割れのリスクは絶対取りたくないけど、定期預金じゃ利率低すぎて嫌!って考えの人にとってはいいかもしれない。
以上、個人年金について考えてみました。
それにしても最近のプランでは返戻率が悪いですね。また、保険料も高いのであんまり魅力は感じませんね。
個人年金は申し込み時の利率で最後までいってしまうため、この状況では慌てて契約する必要はなさそうな気がします。まぁ使う予定のないお金があればあればいいんじゃないかなってくらいですね。
個人年金を契約されている方、これからの契約を検討しているかたの参考になればと思います。